ホンダの山本芳春取締役専務執行役員は23日、太陽電池パネルやコージェネレーションシステムなど、独自の技術を組み合わせたスマートハウスシステムについて「できれば数年内に実用化したい」との考えを明らかにした。
ホンダは、CIGS薄膜太陽電池パネル、蓄電池、ガスコージェネレーションシステムや給湯ユニット、さらには電力を最適制御する機器などで構成する「ホンダスマートホームシステム(HSHS)」と名付けたシステムを導入した、実証実験ハウスをさいたま市に建設し、同市と共同で家庭内エネルギーマネジメント技術の検証を開始した。2000年比で80%のCO2削減を目標に実証していくという。
山本専務は「コージェネとかソーラーなど単品ではすでに事業化しているので、これらを合わせたエネルギーコントローラーを含めて、数年内にはこのシステムで実用化をしていきたい」と述べた。ただ実際の販売に関しては「我々はハウスメーカーではないので、我々自身が売るつもりも建てるつもりもない。また既築の家でも導入できるので、我々のシステムの優位性をご理解頂ければ、色んなメーカーと協調していきたい」との考えを示した。
ホンダがスマートハウスの事業化に乗り出すことに関して山本専務は「四輪事業は非常に大きなビジネスだが、一方で我々は汎用事業を50年以上やっている。その中でコジェネも造ってきたしソーラーも造ってきた。今の時代はそれらを個別でやるのではなくて、リンクさせることで新しい価値ができると考えている。そういうチャレンジだ」と強調した。