「FOTA加盟チームが減りつつあることを私はとても心配している。将来必ずわれわれ全体の不利益となって返ってくるだろう」と、語ったのはメルセデスAMG代表のロス・ブラウンだ。
F1チーム協会の分裂を悲観する彼に言わせれば分離派チームは近視眼なのだそうだ。昨年末までに、レッドブル、フェラーリ、ザウバー、トロロッソの4チームがFOTAから離脱し、残るは7チームというのがFOTAの現勢力だ。
コスト削減案(RRA)に反対して離脱を表明したフェラーリは、FOTAの崩壊を時代の必然と評したが、コスト問題だけではなく将来の収益配分を巡るコンコルド協定の改定交渉などチームが団結すべき局面は多いとブラウンは言う。
「F1が外からの脅威にさらされていた当時、チームは団結することができたのに明らかな外敵がない現在は、F1チーム特有のライバル意識が顕在化してしまったようだ」
「昨年後半の動きは本当に残念だったが、これからはRRAの導入に向けて再び協調する必要がある。全チームがRRAの基本理念に同意して真剣に協議に望まない限り有効なコスト削減は実現しないだろう。F1そのものの存続にも関わる問題なのだから」