マツダは、機械振興協会から高圧縮比高効率ガソリンエンジン「SKYACTIV-G」の開発者が第9回新機械振興賞の「経済産業大臣賞」を受賞したと発表した。
新機械振興賞は、機械工業にかかわる研究開発、その成果の実用化によって、機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関と研究開発担当者に贈られるもの。最も優秀と認められたものに対して経済産業大臣賞が贈られる。
受賞したのはマツダのパワートレイン技術開発部の山川正尚氏、西田正美氏、江角圭太郎氏とエンジン性能開発部の増田幸男氏の4人。
SKYACTIV-Gは、自動車用ガソリンエンジンとしては世界一の高圧縮比14.0を実現し、従来に比べて、燃費・出力ともに15%向上した。2011年に『デミオ』を皮切りに順次、各モデルに搭載している。
SKYACITIV-Gの開発では、エンジンを高圧縮比化した際、点火前に燃料分子内部の結合が切れて起こる熱発生(低温酸化反応)がノッキング抑制や出力向上につながることを発見、これを活用して高圧縮化に成功した。また、理想的な火炎形状をつくるキャビティー付きピストンや、精密な燃料噴射をおこなうマルチホールインジェクターなどの、新しい燃焼技術を採用している。
同社では、今回の受賞は、今後も自動車の動力源の大多数を占めるとされる内燃機関の性能向上に注力し、燃焼効率を飛躍的に向上させたことが高く評価されたとしている。