スバル富士重、中国合弁に吉永社長「状況変化に対する検討も」

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富士重工業(スバル)の吉永泰之社長は3日の決算発表の席上、中国での合弁生産について「(政府認可に向けた)状況が厳しいという情報もあるので、状況の変化に対する検討も行っている」と語った。

吉永社長は中国合弁を計画した後、「米国の販売好調で米工場はフル生産になっているし、超円高という情勢の変化もある」と指摘、中国プロジェクトの停滞が長期化するようだと、米国工場の能力増を優先する考えも示唆した。

中国は昨年の新車販売の伸び率が前年比3%となるなど、市場拡大のペースが落ちており、政府は自動車の過剰生産能力を問題視している。新たな生産プロジェクトの認可にも慎重とされ、富士重工の合弁案件も進展が滞っているのが実情だ。

吉永社長は「(計画を)断念することはない。当社の成長に中国市場が極めて重要だという位置づけは、まったく変わらない」と強調する一方、「状況変化」への備えにも万全を期す構えを示した。

《池原照雄》

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