【ホンダ CR-V 試乗】2リットルモデルの軽快爽快な走りが心地良い…青山尚暉

試乗記 国産車
先代より立派に、大きく見えるが、実際には全長は30mm短く、全幅は同一。
  • 先代より立派に、大きく見えるが、実際には全長は30mm短く、全幅は同一。
  • ホンダ 新型 CR-V
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  • 横基調のインパネは室内を寸法以上に広く見せる。センターディスプレイも特徴的。
  • センターディスプレイ

95年にホンダ・クリエイティブ・ムーバー第2弾として登場した"都会のカウボーイ"『CR-V』の4代目がデビューした。

今では北米メインの車種だが、空力をさらに向上させたスタリングイメージはほぼそのままで、意外にも全長、全高はそれぞれ30mm縮小(全幅は変わらず)。ちょっぴりダウンサイズである。

とはいえパッケージの工夫で室内はゆったり。室内長はプラス225mm、室内幅もプラス75mm。全高が30mm低くなったにもかかわらず、たとえば後席のヘッドクリアランスは着座位置を38mm低めたことで先代同等。膝回り空間は文句なく広い。

搭載されるエンジンは国内専用となる2リットル・CVT(FF)。および先代比で20psのパワーアップを果たした2.4リットル・5AT(AWD)をラインナップ。2リットルモデルの10-15モード燃費はクラス最上の15.4キロ/リットル。2.4リットルモデルは12.2キロ/リットルと先代比5%の向上だ。

電子制御となった新リアルタイムAWDで駆動する2.4リットルモデルの走りは先代の延長線上にある。が、出足はAWD、巡航中はFFに自動的に切り替わり、活発な出足の加速感、先代比マイナス2dbという巡航中のハイレベルな静粛性を両立。新型では全車ともにVSA(新EPS、AWDと協調制御される)、ヒルスタートアシストを完備。安心感が増している。

乗り心地は先代の"上質感はあっても硬い"というテイストから、硬さの角を取った比較的マイルドなタッチへと進化。とくに走り出しのダンパーのスムーズな動きに唸らされた。

一方、期待薄だったFFのみの2リットルモデルは目から鱗。ホンダいわく「先代2.4リットル並みの性能」というだけあり、動力性能は少なくとも日常域では十二分。それより出足からのSUVとは思えない軽快感極まる加速力、乗り味、操縦性が新鮮だ。さすがにフル加速状態ではエンジンがやや苦し気でフロアの振動も増してはくるが、巡航シーンでは思いのほか静かでもあるのだ。「ひとクラス上の上級感、機能性を追求した」という謳い文句にウソはない。どうしても本格SUV、どうしてもAWD…という人を除けばクラス最上の燃費性能もあって、新型CR-Vのお薦めグレードとなりそうだ。

注目すべき装備としては通信料ホンダ持ち(!)のインターナビ、ETC車載器とセットのセンターディスプレイ。壁紙、オーディオ、燃費などを表示してくれるのだが、ナビより上に位置するため視線の移動量は最小限。とても見やすかった。とくにナビの簡易矢印表示は欧州車的な機能で便利だ。また。後席のワンモーションフォールダウンシートの操作性の良さ、前席センターコンソールボックスの大容量にも注目だ。もちろん、ホンダならではのペット用アクセサリーも用意されている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフジャーナリスト
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組も手がける。

《青山尚暉》

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