【新聞ウォッチ】日本人、初の人口減---国勢調査でも少子高齢化判明

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年10月27日付

●在外公館感染、外務省標的特殊ウィルス、システム更新、事前漏えいか(読売・1面)

●75円71銭また最高値、ロンドン、政府・日銀介入・緩和同時案も(読売・1面)

●世界人口70億人、国連推計12年で10億人増、日本人初の減少、国勢調査(読売・1面)

●迫る期限、TPP対立激化、賛成派は要請書、反対派デモ行進(朝日・1面)

●車大手、震災影響で減、上半期の生産、タイ洪水・円高に懸念(朝日・9面)

●トヨタ、福島に野菜工場、太陽光発電で水耕栽培(朝日・38面)

●政府税調、来年度改正へ議論開始、自動車関連、配偶者控除焦点(毎日・6面)

●オリンパス、菊川会長兼社長が辞任、経営混乱で責任明確化(産経・1面)

●バンコク王宮前も冠水(産経・9面)

●タイ洪水、10月減産10万台超、日系自動車メーカー経営足かせ(産経・10面)

●トヨタ、生産調整長期化、タイ洪水、50部品で調達難(日経・1面)

●ダイハツ、一部生産調整(日経・9面)

●新日鉄、経常益2割減、今期見通し下方修正(日経・13面)

●禁煙補助剤で意識障害、車事故、7月以降6件、厚労省再び注意喚起(日経・42面)

ひとくちコメント

2010年10月実施の国勢調査によると、日本の総人口は1億2805万7352人となり、前回の2005年調査からの増加率は0.2%の微増で、1920年の調査開始以来増加率は最低という。しかも、総人口のうち外国人を除く日本人の人口は1億2535万8854人で、5年前と比べて37万1000人(0.3%)減少。外国人と区別して集計を始めた1970年以降、初めてマイナスとなったそうだ。

きょうの各紙も「日本人の人口減国勢調査で初」(朝日)などと、報じているが、調査統計を発表した総務省は「日本は人口減少社会に入ったが、外国人の増加で総人口は横ばいの状態」と分析している。

一方、国連人口基金は2011年版「世界人口白書」を発表したが、世界の人口が10月末で70億人を突破するという。1999年の60億人から12年間で10億人増加したことになる。さらに、13年後には80億人、2050年に93億人となる見通しだ。

国別では、中国が13億4800万人で1位。インドは12億4200万人で2位となっているが、10年後にインドは14億人に達し、中国の13億9000万人を追い越す見込み。さらに、2050年には、インドが16億9200万人、中国が12億9600万人、米国が4億300万人となる見込みだが、日本の推計人口は1億0900万人で、10位から16位に後退するという。

世界の自動車市場に目を向けると、現在、国別で日本市場は中国、米国に次いで世界で3番目だが、少子高齢化に歯止めがかからない中で、インドやブラジル、ロシアなどに抜かれるのも時間の問題。国勢調査で日本人の人口減が確定値で示された以上、夢や思い入れでビジョンを描くような経営戦略はいよいよ通用しなくなる。

《福田俊之》

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