フェラーリ『FF』の、ヘッドランプよりはるかに低い格子状のグリル、これはテスタロッサや328など往年のフェラーリを思い起こさせる。
プランビュー(平面図)で大きくラウンドさせたフロントから、左右のフェンダーに駆け上がる稜線とそこに沿った縦長のヘッドランプは、スポーティーさと駆け抜けていく前進感を表現。このLEDを組み込んだヘッドランプは、『458』など新世代フェラーリに見られる手法だ。ボンネットより高いフェンダーは、スポーティさと力感を表現。
フロントの独特の面構えは、写真発表時点では「アメコミのキャラクターみたいで子供っぽい」という意見もあった。しかし実車を見ると、新世代フェラーリにも通じる、アグレッシブで存在感ある面構えになっている。
フロントフェンダーからドアへのキャラクターラインは、えぐることで軽味を出しながらリアフェンダーで力感を表現しつつリアへと繋がる。
リア丸目2灯のランプも『カリフォルニア』や458などの、新世代フェラーリの手法。脇をえぐりくいこませ、ワイド感を強調する。
アグレッシブなフロントには様々な意見があるものの、実はボディ全体的には大きな塊ととらえ、そこに各パーツを主張を押さえて溶け込ませながら配置している、シンプルなデザインと言える。