ウェザーニューズは8日、東日本大震災での津波災害に関する調査結果を発表した。
調査は、同社が今村文彦教授(東北大学災害制御研究センター長)、矢守克也教授(京都大学防災研究所)と共同で実施。今回の津波災害で、無事避難した人と亡くなった人との間にどのような行動・判断の違いがあるのかを調べ、今後の減災・避難活動に役立てることを目的として行った。
調査期間は、5月18日から6月12日。北海道、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県の1道6県の被災者を対象に、同社インターネットおよび携帯サイトで実施。回答数は合計5296件。
まず、地震発生から避難開始までの時間については、生存者は平均19分、亡くなった人は平均21分という結果となった。
次に、避難開始のきっかけについては、地震発生後すぐに避難できた人は、生存者でもわずか28%。最も多いきっかけは、大津波警報/津波警報の発表だった。
避難行動の有無については、亡くなった人の5人に1人が避難できず、避難しなかった理由で多いのは「安全だと思っていた」。
また、津波から避難した高さについては、生存者が避難した先は平均2.9階、亡くなった人が避難した先は平均1.7階という調査結果となった。