【スズキ MRワゴン 試乗】ターボはいらない…森口将之

試乗記 国産車
MRワゴン
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初代は先鋭的なモノフォルム、2代目はママを意識した可愛らしいカタチ、でも3代目は20代男女をターゲットにしたボクシーなスタイリングと、モデルチェンジのたびにデザインもコンセプトも激変するクルマだけに、試乗前はあまり好感を抱いていなかったのだが、乗ると多くの部分が旧型よりレベルアップしていることを教えられた。

16年ぶりに新設計された3気筒エンジンは、低中回転域が力強くなった。おまけにCVTは副変速機付きだから、自然吸気でも加速に不満を覚えることはない。旧型より軽くなったといえ約800kgもあるハイトワゴンとしては異例なことだ。ガサついた雑音が消えて滑らかになったサウンドのおかげで、感覚的にも余裕が生まれている。ターボにも乗ったが、力の差をそんなに感じなかったから、自然吸気の実力がアップしているのだろう。これならターボはいらない。

こちらも新開発のプラットフォームによる乗り心地もいい。とくに自然吸気モデルのフラットでしっとりした感触は、軽自動車ではトップレベルじゃないだろうか。ハンドリングは、ステアリングの鋭さやグリップレベルはターボのほうが上だが、自然吸気モデルの素直な反応やロール感も悪くない。カタチが気に入ればオススメの1台だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

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