JR東日本の清野智社長は8日の定例会見で、連続した新幹線運休や事故について謝罪を繰り返した。
会見の冒頭では、2月1日にJR飯山線大根原踏切で発生した踏切事故について謝罪。同社社員の誘導ミスで商用車の乗員が死亡した列車との衝突事故についてわびた。
また、相次いだ新幹線運行障害についても謝罪。1月15日の東北新幹線小山駅構内で発生した運休について、原因となった架線断線の解析を鉄道技術総合研究所に依頼していることを明らかにした。
同社はその2日後の17日にも新幹線全線が約1時間ストップする輸送障害を起こした。原因となったシステム障害について、清野氏は鉄道事業本部長の石司次男副社長を中心とする検証プロジェクトチームを結成。同種のトラブルを防止する検討を行うとした。
1月18日に発生したJR山手線目白駅での盲人転落死亡事故では、弔意を示した。この事故は、国交省の「ホームドアの整備促進等に関する検討会」立ち上げのきっかけともなっている。
清野氏は、目白駅ホーム点字ブロックを取り替え、最新のバリアフリー整備ガイドラインに則した基準とすることを説明。このほか330の駅で点字ブロックの調査を行うとした。この対策は1月28日に公表されている。
会見に出席した記者の一人は「この1か月に死亡事故に運行障害。謝りまくりの定例会見だった」と、感想を漏らした。
定例会見は、事故や輸送障害についてトップ自らが説明する場としても機能しているが、JR東日本は、同社が指名する記者以外の出席を拒絶し続けている。