スズキの鈴木修会長兼社長は20日の新型『MRワゴン』の発表会見で、軽自動車販売のトップ奪還について「当分は今のままのマイペースで売っていきたい」と述べ、シェアには強くこだわらない意向を示した。
鈴木会長は「4年前にお行儀の悪い売り方をやめないさいと(国内営業部門に)言ったら、2番になった」と、台数よりも収益重視への販売転換が首位陥落につながったと説明した。
しかし、販売方針の転換は販売店や販売代理店の収益改善につながり、「台数は減っているが、赤字ディーラーは1社もなくなった」と、シェア争いからの離脱による副次効果を強調する。
そうした収益改善が販売店の体質改善にもつながるため、今の“巡航速度”に余裕を見せる。もっとも、日産自動車とマツダへのOEM供給分を含むと、実質ナンバー1の座は変わっておらず、余裕の背景にはそうした事情もある。