トヨタ自動車は18日に開いた「環境技術取材会」で、未来型の2次電池の開発状況を示し、「全固体電池」については試作サンプルを展示した。
全固体電池は、現状では最先端の2次電池である「リチウムイオン電池」の電解液の代わりに固体電解質を使うものだ。電解液がなく、電池セルを直接積層してコンパクトにできるほか、発火などのトラブルも防ぎやすい。
同社電池研究部の担当者によると発電の障害となる「粒子間抵抗」を従来の100分の1に低減できたという。ただし、電解液によるリチウムイオン電池に比べ、出力性能はまだ3分の1程度にとどまる。
トヨタは未来型の電池開発を促進するため、2008年6月に電池研究部、今年1月に電池生技開発部を立ち上げ、大学など外部の研究機関とも連携して取り組んでいる。