フォードモーターは29日、パリモーターショーで『フォーカス ST』のワールドプレミアをおこなった。
フォーカス STは、『フォーカス』シリーズの高性能バージョンだ。先代モデルは、ボルボ用をベースとする2.5リットル直列5気筒ガソリンターボ(225ps)を積んでいた。しかし、新型はフォードの新世代エンジン「エコブースト」を搭載する。
新型フォーカス ST用のエコブーストは、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ。先代よりも排気量を500cc縮小しながら、最大出力250ps、最大トルク36.7kgmと、先代比で10%以上のパワーアップを成し遂げた。
環境性能の高さも、エコブーストの大きな特徴。燃費やCO2排出量の詳細データは開示されていないが、フォードによると、環境性能は先代比で20%以上改善しているという。
足回りは、車高を低めた専用サスペンションや強化ブレーキを採用。ハンドリングは、フォード社内の「チームRS」(欧州)と「SVT」(米国)が共同で煮詰めていく。今後、欧州ではドイツのニュルブルクリンクやアウトバーンで、走行テストを繰り返す計画だ。
新型フォーカス STは、2012年に全世界で発売予定。同社のグローバルパフォーマンスビークル部門のヨースト・カピト氏は、「STは従来、欧州がメイン市場だった。新型は顧客の要望に応えて、北米やアジアでも発売する」とコメントしている。