ボルボカーズは24日、バッテリーの機能を持ったボディパネルを開発していると発表した。
これは、英国ロンドン王立大学を中心に欧州の9社が集まり、今年初めから研究開発を進めているプロジェクト。自動車メーカーでは、ボルボだけが参画しており、EUが3500万ユーロ(約40億円)を補助している。
プロジェクトの大きなテーマが、EVやハイブリッド車への効率的なバッテリー(2次電池)搭載手段。大きく重いバッテリーは、次世代環境対応車の普及に向けて、解消しなければならない課題だ。
そこでボルボは、バッテリーの機能を持ったボディパネルを研究開発。ボルボによると、ドアやボンネット、ルーフなどのボディパネルに、カーボンファイバーと高分子樹脂製の特殊複合素材を使うことで、ボディパネル自体にバッテリーの機能を持たせることが可能になるという。
また、現在のバッテリーよりも、蓄電がスピーディーに行えるのもメリット。さらに、現行のスチール製パネルと同等の強度を維持しながら、約15%の軽量化も達成できるという。
ボルボは今後3年間、このボディパネルの研究開発を続行。プロジェクトでは、この技術を携帯電話に応用し、クレジットカードサイズへ小型化したり、充電不要なパソコンを開発したりすることも模索している。