フィアットは13日、30日に開幕するパリモーターショーにおいて、『アバルト500C』のチューニングキット、「esse esse」(エッセエッセ)を初公開すると発表した。
エッセエッセとは「スーパースポーツ」の意味。かつてのフィアット車に用意された伝統の称号だ。エッセエッセキットは1958年、アバルト社がフィアット車の性能を手軽に引き上げられるように開発したのがルーツ。同キットを装着したフィアット車は、さまざまなモータースポーツで活躍を収めた。
フィアットは2008年7月、『グランデプント』のアバルト用に、エッセエッセキットを復活設定。同年10月のパリモーターショーでは、『アバルト500』のエッセエッセを披露している。
今年のパリでは、アバルト500Cにエッセエッセが初登場。1.4リットル直列4気筒ターボエンジンには、専用コンピューター&エグゾースト、エアフィルターなどを追加。最大出力は 25psプラスの160ps、最大トルクは2.5kgmプラスの23.5kgmを発生する。0-100km/h加速は8.1秒から7.6秒へ、最高速は205km/hから209km/hへ、それぞれ性能向上を果たした。
エンジン以外では強化ブレーキ&サスペンション、17インチタイヤ&アルミホイール、専用レザーバケットシートなどを採用。欧州では、専用の木箱に入れて販売されるのも、オーナーの心をくすぐる演出だ。