円高継続で「海外での生産比率を拡大」6割

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円高が及ぼす企業への影響
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経済産業省は27日、輸出製造企業など102社に対しておこなった、円高の影響に関する緊急ヒアリングの結果を公表した。円高が継続した場合、製造企業の4割が「生産工場や開発拠点等を海外に移転」、6割が「海外での生産比率を拡大」と回答した。

調査結果では、最近の円高は、既に日本企業の収益を圧迫。1ドル85円の円高が継続した場合、国内産業の空洞化がさらに加速する恐れがあるといったものになった。

主なポイント
●対ドルの円高で製造企業の約6割強が、対ユーロでは約5割強が、「減益」。
●円高が半年継続すれば、収益の悪化は更に深刻化(対ドルの円高で「深刻な減益」は1割→3割)
●ウォン安により、特に新興国市場で日本企業は韓国企業との競争に苦戦。

企業の声としては、「厳しい経営環境(CO2の25%削減、高い法人税率、雇用硬直性)に加え、急激な円高により、日本でものを作り、輸出で外貨を稼ぐのは困難」(自動車)、「このまま円高が続けば、現在、日本で生産を行っている車種、部品の海外生産への変更も視野」(自動車)、「1ドル85円であれば、開発・投資資金の回収が困難になる。海外への生産移転や、これまで国内から調達していた部品の海外調達への変更も不可避となる」(自動車部品)

併せて、下請企業を含む中小企業98社についても、現場の「生の声」を聴取したところ。1ドル85円水準の円高が継続した場合、中小企業の約7割(下請中小企業の8割強)が「減益」と回答。

下請企業を中心に、取引先のコストダウン要請、海外企業に奪われ受注が取れなくなる恐れ、取引先の海外移転の影響を懸念する声が多数あった。

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