アジアにおける国際拠点港の再興を目指した「国際コンテナ戦略港湾」の選定が6日、前原国交相から公表された。
国際コンテナ戦略港湾として選定されたのは、阪神港(神戸港、大阪港)と京浜港(東京港、川崎港、横浜港)の2港。伊勢湾(名古屋港、四日市港)、北部九州港湾(九州港、博多港)は、選定されなかった。
国は国際コンテナ戦略港湾を予算と税制の両面で支援。集中的に投下する。必要な法律改正を行い、施設整備の支援や施設などに係る固定資産税・都市計画税の減免も実施する。
選定された2港について前原氏は、「港湾の国際競争力の強化はやっとスタートラインにたったに過ぎない。(選定された港湾は)目標達成年次の2020年まで、国際コンテナ戦略港湾検討委員会のおいて、計画書の実施状況を毎年チェックすることとしている。3年後を目途に中間評価を行い、提案された内容が着実に実施されてない場合には、取消や入れ替えもあり得る」とした。
そのためか国際コンテナ戦略港湾の計画書の評価結果では、阪神港、京浜港の次となった伊勢湾について、こう評した。
「伊勢湾は、今後の民営化の進展等、提案された施策の取り組み状況や基幹航路寄港の実績、取り扱いコンテナ数の動向によっては、2つの国際コンテナ戦略港湾と入れ替えもあり得る。いわば次点と位置付けたい」
北部九州港湾(九州港、博多港)は「日本海におけるアジアへの玄関口として特色を生かした港の育成の支援は惜しまない」と語った。
国際コンテナ戦略港湾は、アジアの拠点港として、全国から貨物を集める海運貨物の中枢を担う。選定されるのは、全国で2港のみ。3年後の中間評価でも3港に増えることはないという。