【カーナビガイド '10】ケータイナビのノウハウはどう活かされたか…カーナビタイム WND-01K 評論家 インプレ前編

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カーナビタイム WND-01K
  • カーナビタイム WND-01K
  • 画面右がショートカットメニュー。★の部分を押せばメニューを隠すこともできる
  • 駐車場の満空情報に対応。また、画面下の「スポット情報」では予め選択したジャンルのリアルタイム情報(ガソリン価格や観光情報、グルメのクチコミなど)が入手できる
  • 「推奨」以外に、「有料優先」「一般優先」「距離優先」といった合計4ルートを探索する。CO2の排出量やガソリン消費量も算出できる
  • グルメ検索では店舗の写真も閲覧可能。このあたりの多機能はケータイナビに匹敵する
  • ナビタイムが随時更新する「おすすめ特集」では、旬のテーマでさまざまなスポットを紹介する

あのナビタイムが車載専用ナビを発売

ケータイナビで圧倒的人気を誇る「NAVITIME」を提供するナビタイムジャパンが、なんと車載用ポータブルナビ、“CAR NAVITIME”(カーナビタイム) 『WND-01K』を発売した。いまやポータブルナビは多くのメーカーが開発競争に凌ぎを削る激戦商品だが、そこに新規参入するカーナビタイムの実力は非常に気になるところだ。

本機の最大のポイントは、通信ナビであること。しかも、月額525円の使い放題で渋滞情報や目的地検索だけでなく、地図の更新まで対応する。これはかなり衝撃的だ。通信ナビの購入を検討している人なら、本機は即座に候補リストのトップになるだろう。通信機能にこだわらない人であっても注目すべきであることは変わらない。本機の通信料金は1年で6300円、2年で1万2600円となるが、他社のPNDを購入して1〜2年後に地図データを更新した場合の費用と比較すれば、その理由が分かるだろう。

通信機能の詳細を紹介する前に、まず全体の概要を確認しておこう。本機は5インチディスプレイを搭載するPNDで、メモリは8GB。GPSに加えてジャイロ、加速度の各センサーを搭載する本格派だ。ワンセグ受信機能も搭載し、通信機能がなかったとしても最新のPNDとして十分に通用するほどのスペックを持つ。

本体は少し厚みがあるものの、通信モジュールを内蔵していることを考えれば十分コンパクト。ボディ周囲を透明な樹脂パーツで囲む特徴的なデザインを採用している。マウントは流行の吸盤タイプで、ダッシュボードにワンタッチで固定できる。

◆最新地図に渋滞情報、さらにグルメ情報や天気予報まで

注目の通信機能は、本体に内蔵されたモジュールによって実現されており、別途オプションなどを用意する必要はない。キャリアはauで、本機を購入すると通信契約が必須だ。本機はメモリ内に地図データを保存しているので通信をしなくても最低限の使用はできるが、この仕様は圏外での使用などを考慮してのこと。本体だけを購入して通信契約をしないという選択肢は無い。

通信料金は前述の通り月額525円の一律で使い放題だ。ただし、この料金はauの「誰でも割シングル(特定機器)」を契約した場合。この契約は最低2年の縛りがあり、契約解除料は9975円となる。この契約を使わない場合の料金は1050円だ。

通信を利用する機能は多岐に渡っている。まず地図の更新だが、ルート検索などの際に必要に応じて最新データに更新される仕組み。定期的に更新作業などをする必要はない。サーバーの地図データは3〜4か月ごとに更新される。ただし、新規開通した道路などをルート検索に反映させるには、アプリケーションのバージョンアップも必要になる。もちろんこれは無料だ。

目的地の検索、およびルート検索はその都度通信が行われる。目的地は随時更新されているサーバーのデータベースから検索されるため常に最新。しかもさまざまな詳細データ付きだ。例えば飲食店を検索すれば、その味の評価なども表示される。一方、ルート検索ではその時の渋滞、交通規制情報が考慮されるため、より的確なルート設定ができる。

通信といえば渋滞情報に期待する人も多いだろう。本機はオンデマンドVICSによる渋滞情報を5分毎に受信できる。もちろん地図に重ねて渋滞状況を表示できるほか、高速道路は略図表示も可能。さらにこのシステムでは本機、及びケータイ版ナビタイム、助手席ナビがそれぞれプローブとして働き、独自の渋滞情報を収集している。そのため確度の高い渋滞情報を利用できる。

その他にも駐車場の空満情報、天気予報、さらにガソリン価格など、通信機能は紹介しきれないほどある。変わったところでは、本機でお店のクーポンを見つけて、それをQRコード、もしくはメール経由で携帯に転送、お店で割引を受けるといったことも可能。こういった柔軟な情報の連携はケータイナビでのノウハウが活かされている部分だ。

《山田正昭》

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