15日、第94回インディ500はオープニングディを迎えた。
3週間以上の日程で開催され「マンス・オブ・メイ」との通称を持つインディ500だが、今年からレースウィークは約1週間短縮。30日の決勝までの15日間、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)やインディアナ市街地では、サポートイベントを含めた多彩な催しが繰り広げられる。
初日のインディアナポリスは曇り。やや肌寒いくらいの気温の中、ファーストプラクティススタート前にはエントラントの中からエリオ・カストロネベス、ダン・ウェルドン、スコット・ディクソン、ダリオ・フランケッティのインディ勝利経験を持つ4ドライバーのフォトセッション、インディ500限定でオフィシャルペースカーを務める『シボレー・カマロSS』にちなんだ125台のカマロによるパレードラン等のオープニングイベントが繰り広げられた。
正午からは2時間リフレッシャーを含むルーキー以外のベテランドライバーの練習走行が行われ、エリオ・カストロネベスがトップタイムをマーク。ダリオ・フランケッティ、 スコット・ディクソン が それぞれ2‐3番時計と、開幕セッションは優勝経験のある実力派ドライバー、有力チームが順当に好スタートを切った。
続いて午後2時からのスタートを予定していたルーキーオリエンテーションだが、一旦スタートしたものの降り出した雨の影響でセッションはすぐに中断。雨があがり路面が乾燥するのを待って4時48分に本格的な走行がスタートした。
決勝で走行する為にクリアしなければならないプログラムは4フェーズの構成で、各フェーズでは10周をそれぞれ200 - 205mph、205 - 210mph、210 - 215mphで、最終フェーズでは215mphオーバーで走行しなければならない。3フェーズまでは今日、明日の二日間で、最終フェーズも決勝前までにはクリアする必要があるのだが、明日は雨の予報も出ている為、なんとしても今日中に3フェーズまでをクリアしておきたいところ。
ルーキーオリエンテーションに出走したドライバーは12名。佐藤琢磨、アナ・ベアトリス、マリオ・ロマンチーニ、セバスチャン・サーべドラ、ベルトラン・バゲット、ジェイ・ハワード、シモーナ・デ・シルベストロの7新人ドライバーに加え、トーマス・シェクター、グラハム・レイホール、タウンゼント・ベル、A. J. フォイト、デイビー・ハミルトンらシリーズでの優勝実績もあるドライバーを含むリフレッシャー達。
ベアトリス、デ・シルベストロは女性ドライバーで、今年はダニカ・パトリック、サラ・フィッシャー、ミルカ・デュノに加えこの2人のエントリーにより、史上最多の5女性ドライバーがブリックヤードを走行することになった。
シェクター、ベルらのリフレッシャー勢を筆頭に、佐藤琢磨も堅調にタイムを刻みフェーズ2までクリアしたが、午後5時過ぎ、再び降り出した雨の為セッションは終了。残りのフェーズクリアは明日以降へ持ち越しとなった。
明日2日目は、米東部時刻午前11時から午後3時にルーキーオリエンテーションが、午後3時から6時まではベテラン勢の練習走行が予定されている。