神戸製鋼所、三井物産、豊田通商の3社は11日、中国で自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の製造・販売をおこなう合弁事業契約を締結したと発表した。
新合併会社を「神鋼汽車鋁部件(蘇州)有限公司(仮称)」とし、6月に江蘇省蘇州市に設立、工場を新設して2012年8月から操業する予定。
3社は現在、北米の合弁会社「Kobeアルミニウム・オートモーティブ・プロダクツ」(KAAP)で、北米で生産している自動車メーカーに自動車サスペンション用アルミ鍛造部品を供給している。
一方で、自動車市場が世界一となった中国でも今後、環境規制による軽量化ニーズなどから、自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の採用が増加する見通しを立てている。3社は、アルミ鍛造事業で、中国に生産拠点を持つことが、中国国内で生産を行っている自動車メーカーからの受注拡大に不可欠と判断、KAAPに続いて新会社を合弁で設立する。
合弁会社は、すでに実績のあるKAAPと同様、神戸製鋼が製造、品質保証、事業運営を担当する。三井物産、豊田通商は、これまでの事業の経験とネットワークを生かし、現地生産している自動車メーカーや部品メーカーへの拡販を担当する。
中国での拡販活動の展開に応じて能力を増強し、各自動車メーカーの増大する需要に対応していく方針だ。