【北京モーターショー10】メーカーへの脱皮を図るTJイノーバ

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TJイノーバ S11
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中国最大手の自動車エンジニアリング会社、TJイノーバ(上海同捷科技)が自動車メーカーになろうとしている。

同社は1999年に上海同済大学の教授が中心になって設立。上海、山東、無錫の3拠点に1500人の従業員を擁し、これまでに中国の自動車メーカーから約100のプロジェクトを受注したという業界最大手である。

そんなTJイノーバが今回の北京モーターショーで披露した、『S11』と呼ぶスポーツカーのプロトタイプ。去年の上海モーターショーでデビューしたクルマで、デザインはほとんど変わっていないが、ボディの細部を見ると1年前より設計が進捗していることがわかる。聞けば、吉林省に建設中の自社工場で生産し、TJIブランドで販売する予定だという。

S11には2タイプあり、「S11-240」は240psを発生する2.4リットルエンジンをミッドシップする後輪駆動で、「S11-460h」は同じエンジンに加えてフロントの電気モーターで前輪を駆動するハイブリッド4WD。最高速度はどちらも240km/h、0-100km/h加速はS11-240が8.1秒、S11-460hは5.9秒と発表されている。

自社商品を持てば、クライアントである自動車メーカーと市場で競合してしまう。本業のエンジニアリング・サービスへの影響が懸念されるところだが、TJイノーバの営業担当者は「それは気にしていない」とのこと。本業の需要が強く、心配するには及ばないということのようだ。

《千葉匠》

千葉匠

千葉匠|デザインジャーナリスト デザインの視点でクルマを斬るジャーナリスト。1954年生まれ。千葉大学工業意匠学科卒業。商用車のデザイナー、カーデザイン専門誌の編集次長を経て88年末よりフリー。「千葉匠」はペンネームで、本名は有元正存(ありもと・まさつぐ)。日本自動車ジャーナリスト協会=AJAJ会員。日本ファッション協会主催のオートカラーアウォードでは11年前から審査委員長を務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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