「ホンダのブースは凄いね。世界(各地のモーターショーのホンダブース)でいちばん立派なんじゃないかな。センスがいい」というのは、北京モーターショーを視察していたトヨタ自動車の内山田竹志副社長。ライバルメーカーの副社長がそう口にするほど、北京モーターショーのホンダブースは凝っていた。
天井と床を発光させ、天井には地球を飾るなど、ブースは見るからにお金が掛かっている印象。さらにおもしろいのは、水を使った演出をしていたことだ。ステージの外側には水が張ってあり、水をポンプで汲み上げてシャンパンタワーのように流れ落ちる仕掛け。ブースに水を張るというホンダ以外はどこもやっていないインパクトのある演出で、燃料電池の説明をおこなっていた。
ホンダも含めて日本メーカーのブースを見ると、全体的には「東京モーターショーよりも立派だね」という印象。中国は今後も大きな発展が見込まれる世界最大の自動車マーケットだけに、力の入れ方はハンパじゃなない。
以下、ホンダ以外の日本メーカーのブースの印象をひとことずつまとめておこう。
●トヨタ:とにかく広い。車両を30台以上並べるなど、力の入り方を感じさせる。天井の造形も凝っている。
●レクサス:光沢のある黒を基調とし、ラグジュアリーな演出。プレミアムな雰囲気だ。
●日産:シンプルかつモダン。淡く発光する壁や天井の飾りに凝っている。
●インフィニティ:木目を上手に使った、欧州テイストの高級感。面積は広くないが、2階建てブースとするなど立派。
●マツダ:ステージにある大きなモニターが印象的。天井にたくさんぶら下がった照明器具に驚く。
●三菱:さっぱりとシンプル。ステージ上のクルマは最小限で、フロアに並べてある市販車に気軽に触れる雰囲気。
●スバル:ブルーの壁が特徴的。メカニズムの展示にスペースを割き、こだわりのスバルを感じさせる。
●スズキ:市販車の展示会的な印象で、ステージもなくシンプルな作り。発光する壁を採用。