気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。 2010年3月31日付●EVはや価格競争、398万円アイ・ ミーブ、リーフ376万円、三菱自62万円緊急値下げ(読売・8面)●東京モーターショー、ビッグサイト開催へ(読売・8面)●リコール決定に現地意向、トヨタ、品質委の初会合(読売・9面)●トヨタ車マット事故、「他社の車も可能性」消費者庁など発表(読売・38面)●傷害保険値上げへ、損保各社1割前後(朝日・13面)●重さ半分製造費は8000万円、帝人コンセプト車(朝日・13面)●米の化学専門家、急加速問題調査、業界全体を対象(朝日・15面)●東レ社長に日覚氏が昇格、環境素材・新興国に注力(朝日・15面)●高速道のトイレに、掃除ロボット投入、中日本高速と富士重工(朝日・15面)●トヨタ、再生への模索中 生かされなかった警告(毎日・7面)●ホンダ、部品調達先 世界で集約、コスト1割削減、新興国にシフト(日経・1面)●吉利集団、中国にボルボ新工場、規模拡大、黒字転換めざす(日経・7面)●ブリヂストン、印に新工場、500億円投資、生産能力8割増(日経・9面)ひとくちコメント次世代エコカーの本命の一つといわれている電気自動車(EV)。その価格設定を巡ってライバルメーカーの間で早くも火花を散らしている。日産自動車が5人乗りの電気自動車『リーフ』の価格(最安モデル)を376万円と決め、4月1日から予約を開始すると発表。すでに法人向けで先行販売している三菱自動車の『i-MiEV』(アイ・ミーブ)の459万9000円を意識した価格設定とみられたが、一方の三菱自動車も負けていない。4月からの個人向け販売に合わせ、従来より61万9000円安い398万円にすると緊急値下げを決めた。もっとも、電気自動車の購入には国などの補助金が交付されるため、2010年度も同様の制度が継続されることを前提にした実質価格を試算すると、リーフが299万円、軽自動車の特例措置を活用したi-MiEVは284万円となる。きょうの各紙も「白熱EV価格戦争、リーフ実質299万円、アイ・ ミーブ284万円」(東京など)、あるいは「リーフ376万円、アイ・ ミーブ398万円」(読売)などと、車両価格の数字を大きく取り上げている。経営努力によって電気自動車の購入価格が下がることは消費者にとっては有り難いことだが、「他店よりもより安く」という安値日本一を競う大手家電量販店のような消耗戦にもなりかねない。