【シトロエン C3 海外試乗】何かこれって気持ちイイ!…河村康彦

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「何かこれって気持ちイイ!」と、乗り込んだ瞬間にそう思わせてくれるのがフルモデルチェンジなった『C3』の大きな売り。そう感じさせてくれる最大の原動力はもちろん、“ゼニス・ウインドウスクリーン”を名乗る頭上にまで達する超大判のウインドシールド。

まるで、通常のウインドシールドとガラス・サンルーフが一体化をしたかのような巨大ガラスがもたらす視界の広がり感は、青空の下のみならず夜のビル街でも新鮮そのもの。一方で、強い日差しがジャマと感じた時は、『C4ピカソ』と同様レールに沿って“天井”部分が前方へと伸びる上、さらに通常のサンバイザーも装備されるので無用な心配の要もナシ。

しかし、そんな新しいC3の特長は何も前出のガラス部分にのみあるわけではなく、限られたサイズの中で巧みに後席足元空間や深いラゲッジスペースを捻出するパッケージングや、路面凹凸を優しく包みつつ不安のない安定性や正確な舵の効きを示すフットワークの仕上がりも魅力。

国際試乗会に用意されたのは例によってMT仕様で、120psエンジンとの組み合わせがもたらす動力性能に不満はなかったものの、2010年に日本に導入の折には、この期に及んでの4速ATとのマッチングになるとか。このクラスのモデルをATで乗る人なんてヨーロッパにはまず居ないからこのあたりが“おざなり”になるのは仕方がないといえば仕方がないけれど、「これこそが本来の姿」というべきディーゼル・モデルにもMT仕様にも日本では乗れないというのは、やっぱり残念!

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。ワールド・カーオブザイヤー選考委員、インターナショナル・エンジンオブザイヤー選考委員。

《河村康彦》

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