メルセデスベンツ SLS AMG、生産スタート

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ダイムラーは27日、メルセデスベンツ『SLS AMG』の生産を開始した。欧州では3月27日から納車が始まる。

新型SLS AMGは、昨年9月のフランクフルトモーターショーでデビュー。メルセデスベンツの名車中の名車といわれる1954年発表の『300SL』を、最新技術で甦らせた同社の新フラッグシップスポーツカーだ。メルセデスベンツの高性能車開発部門のAMGが、デザインからメカニズムまで、すべてを手がけた最初のモデルで、ロングノーズ&ショートデッキの古典的スポーツカーフォルムには、300SLの特徴的なガルウイングドアが継承されている。

エンジンは、『63AMG』シリーズのM156型6208cc・V8をベースに、約120か所に渡る専用チューンを受けたM159型。ドライサンプオイル潤滑システム、強化クランクシャフトベアリング、鍛造ピストン、新設計インテークなどを採用し、最大出力571ps/6800rpm、最大トルク66.3kgm/4750rpmを絞り出す。欧州複合モード燃費は7.57km/リットルで、ユーロ5やLEV2、ULEV基準を満たす排出ガスなど、環境性能もスーパーカーとしては高水準だ。

エンジンは低重心化のため、フロントアクスル後方の低い位置、フロントミッドシップにマウント。トランスミッションはリアアクスルに配置するトランスアクスルレイアウトとした。トランスミッションは、新開発のデュアルクラッチ7速2ペダルMT、「AMGスピードシフトDCT-7」。オールアルミスペースフレーム構造により、車重が1620kgに抑えられた結果、SLS AMGは0 - 100km/h加速3.8秒、最高速317km/hという世界最高峰の性能をマークする。

SLS AMGの生産工程は、大きく分けて3つ。わずか241kgという軽量なアルミスペースフレーム構造は、オーストリアのマグナシュタイア社が生産する。同社は1979年から、メルセデスベンツ『Gクラス』の生産を受託していることで有名だ。

また、エンジンはドイツ・アファルターパッハのAMG工場が担当。エンジン1基につき、熟練職人ひとりが完成まで責任を持って組み上げる。

そして、車両の最終組み立ては、メルセデスベンツのドイツ・ジンデルフィンゲン工場で実施。ハンドメイド生産により、SLS AMGが仕上げられる。

新型SLS AMGは3月27日から、欧州で納車開始。ドイツでの価格は、17万7310ユーロ(約2240万円)からと公表されている。

《森脇稔》

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