ヒュンダイは11日に開幕するデトロイトモーターショーで、『ブルーウィルコンセプト』を初公開する。ブルーウィル(Blue-Will)は、ヒュンダイ初のプラグインハイブリッド車で、将来ハイブリッド専用車として発売する計画だ。
エンジンは、ガソリン直噴1.6リットル直4ターボ「GDI」で、最大出力152psを発生。組み合わせるモーターは、最大出力136ps。エンジン、モーター、エンジン+モーターの3つの走行モードを持つ、パラレルハイブリッド方式を採用する。
2次電池はリチウムポリマーバッテリーで、モーター単独で最大64kmを走行可能。GDIエンジンを合わせた最大航続距離は1050kmを確保した。トランスミッションはCVT。アイドリングストップや回生ブレーキも装備される。
斬新なフォルムは、ヒュンダイの韓国南陽デザインセンターが手がけた。フロントにはLEDパネルが配され、フェンダーやサイドシルには、CFRPやナノコンポジットといった軽量素材を使用する。また、ペットボトルからのリサイクル素材をヘッドランプベゼルに活用。バイオプラスチックを内外装にあしらうなど、新素材を積極的に取り入れた。
ボディサイズは、全長4300×全幅1800×全高1460mm、ホイールベース2700mm。室内空間は大人4名がくつろげるスペースが追求された。メーター類を廃し、ステアリングコラムのLEDディスプレイに、必要な情報を表示する。
爽快な視界をもたらすパノラマルーフには、太陽電池を内蔵。この電力を利用して、トヨタ『プリウス』と同様に、炎天下での駐車中にファンを回して、車内温度の上昇を抑えるアイデアが導入される。さらに、排気ガスの熱を電力に変換して、アクセサリー電源をまかなう「サーマルジェネレーター」も採用された。
ヒュンダイは将来、ブルーウィルをハイブリッド専用車として量産する計画。米国では2010年後半、主力セダンの『ソナタ』にハイブリッドを投入するが、それに続くハイブリッド車が、このブルーウィルとなるもようだ。