【日産 フーガ 試乗】ちょっとがっかり…こもだきよし

試乗記 国産車
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  • フーガ(11月19日発売)

大人のクルマかと思って乗ったら、ちょっとがっかりというのが第一印象。

「370GTタイプS」のハンドル応答性はシャープなセッテリング。それがあだとなって小舵角では応答遅れのような反応になる。切り込んだときの反応はあるが、ニュートラル感とスムーズさがない。それもスピードによって変化するので戸惑う。

カーブの入り口では4WSが影響してかターンインで素直にノーズが入ってこない。安定志向のセッテイングなのか。20インチタイヤではこれらのウイークポイントが顕著に出る。

これだけの高級車なのに前席のシートバックが低い。ボクの肩からはだいぶ低く、このクルマのターゲットになっている方々の座高の高さを考えると、ドライビングの安定感、安心感が不足。30分経たないうちにお尻が痛くなる高級とはいえないクッションだ。

新しい機能としてシートベルト引き込み装置が付いた。ベルトの弛みを取って安全性を高めるものだが、一度引っ張ってからあとが少し緩い気がする。

スタート・ストップスイッチでエンジンを止めたらナビもオーディオも消える。ウインカー、ワイパー、シガーライターが使えなくなるだけでなくミラーの調整もできない。これではドライブ途中でナビの目的地設定は、エンジンを掛けっぱなしでしてしまうだろう。

でもBOSEの音は良かった。ドライビング中に聴く音量のときに一番良いサウンドを聴かせてくれる。しかしエンジンを止める給油時は、残念ながら途切れてしまう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★
オススメ度:★★

こもだきよし|モータージャーナリスト/日本自動車ジャーナリスト協会副会長
学生時代から始めたレースをきっかけに、タイヤのテストドライバーになり、その後フリーランスのモータージャーナリストに転身。クルマが好きというより運転が好きなので、その視点でクルマの評価をしている。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、JAF交通安全委員会委員、警察庁(交通企画課/運転免許課)各種懇談会委員、グッドパーキング選考委員、全国道路標識・標示業協会理事、BMWドライバー・トレーニング・チーフインストラクターなどの肩書を持つ。

《こもだきよし》

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