イギリスの英雄で、元F1ドライバーのマーティン・ブランドル氏が15日、英国ロータス本社を訪れ、新型『エヴォーラ』のテストドライブを楽しんだ。
マーティン・ブランドル氏は1959年、英国生まれの50歳。1981年からイギリスF3に参戦し、アイルトン・セナとチャンピオン争いを演じた。1984年にティレルからF1デビュー。1988年にはF1を一時離れるが、その間にルマン24時間やデイトナ24時間で優勝し、類稀なる才能を発揮する。
1991年にはブラバムからF1復帰。その後、ベネトン、リジェ、マクラーレン、ジョーダンと移籍を繰り返し、1996年に引退。F1での生涯成績は、158レースに出走し、優勝こそないものの表彰台は9回、98ポイントを獲得するというものだった。
そんなマーティン・ブランドル氏が、英国のロータス本社を訪問。工場で最新スポーツカー、エヴォーラの製造ラインを見学した後、テストドライブを行った。
エヴォーラは2008年7月のロンドンモーターショーで初公開。ミッドシップの2+2クーペというロータスらしい個性的なスポーツカーだ。エンジンはトヨタ製の3.5リットルV6(280ps)で、トランスミッションは6速MTである。
高強度アルミ製シャシーを採用し、1350kgとこのクラスのスポーツカーとしては異例の軽さを実現。その結果、0 - 96km/h加速5秒以下、最高速度257km/hという1級のパフォーマンスを発揮する。日本での価格は850万円からだ。
ロータスの自信作に試乗したマーティン・ブランドル氏、「とくにウェット路面でのコーナリングとブレーキ性能の高さに驚いた。本物のスポーツカーだね」とコメント。これに対して、ロータスのダニー・バハーCEOは「マーティン・ブランドル氏の来社は大変光栄。エヴォーラに対するポジティブな印象も、うれしい限り」と応えている。