2種類あるV6エンジンの3リットルを3.5リットルに拡大し、スタンダードな「250G」、ラグジュアリーな「350プレミアム」のほかスポーティな「350S」を用意して、デザインともどもダイナミックさを強調してきた新型『マークX』。ところが雨の中をその350Sで走り始めると、固めた足がしっとり接地してくれず、すぐにホイールスピンを起こしてしまう。318ps/38.7kgmのパワーとトルクをもてあまし気味。しかもステアリングは旧型同様、中心付近の遊びとその後の唐突な切れが気になる。その後乗った250Gのほうがバランスは上だ。2.5リットルV6はレギュラー仕様になって、性能はややドロップしたそうだが、加速はこれでじゅうぶん。クルージングではとにかく静かで乗り心地がまろやかという、トヨタワールドの真髄を味わわせる一方で、ステアリングの反応は自然になり、リアの接地感でも350Sを上回る。でもそこに新しさや楽しさがあるかというと……。ある意味クラウン以上に保守的。「固定客が多いもので」という開発者の言葉が納得できた。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★オススメ度:★★★森口将之|モータージャーナリスト試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ マークX by サウンドステーション アミューズ…コンペに勝つ!! 2023年10月21日 愛車のマークXで数々のコンペに出場している八十吉さん。クルマ…