2年目となった唯一のF1ナイトレース、シンガポールGP。27日の決勝はポールポジションスタートのルイス・ハミルトン(マクラーレン)がリードを奪う。2番手にはスタートでセバスチャン・ベッテル(レッドブル)を抜いたニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)が浮上した。
18周目、エイドリアン・スーティル(フォースインディア)がハイメ・アルグエルスアリ(トーロロッソ)をパスしようとして接触スピンし、復帰しようとした瞬間に後方からきたニック・ハイドフェルド(ザウバー)と激突してセーフティカーが出動する。
レースは26周目に再開されたが、ピットストップを終えたロズベルグがピット出口のホワイトラインを踏んでしまい、ドライブスルーペナルティを受ける。これによってロズベルグの今季初表彰台の夢は絶たれた。
ハミルトンの敵は急迫するベッテルに変わったが、そのベッテルもピットレーン速度違反でドライブスルーペナルティを受けて、2位の座をティモ・グロック(トヨタ)に明け渡す形になった。
ハミルトンはライバルたちの自滅によって今季2勝目をゲット。2位のグロックは第2戦以来の表彰台カムバック。3位には昨年の“シンガポールゲートによる勝者”フェルナンド・アロンソ(ルノー)が今季初表彰台を得た。
ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴も最後まで粘り強いレースを見せていたが、ポイント獲得に一歩及ばない9位完走。トヨタのトゥルーリは12位でレースを終えている。
また、気になるチャンピオンシップの行方は、シンガポールでブラウンGPのジェンソン・バトンが5位、ルーベンス・バリチェロが6位、レッドブルのベッテルは4位となったものの、ドライバーズランキングはバトンが84ポイント、バリチェロは69ポイント、ベッテルが59ポイントとなって、バトンがかなり優勢な状況となってきた。来週の日本GPを含めて、2009年F1世界選手権も残り3戦である。