通産省が始めた「グッドデザイン商品選定制度」から数えて今年で53年目を迎えるグッドデザイン賞。その審査会場を公開した「グッドデザインエキスポ2009」(主催=財団法人日本産業デザイン振興会)が、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで始まった。
グッドデザイン賞への今年の応募は約3000点。会場には二次審査の対象となった約2000点が展示され、約70人のデザインの専門家が審査する。
応募作品は工業製品だけとは限らない。「机の上に載る文具のような小さなものから自動車、新幹線、住宅、マンションまであらゆるもの」(飯塚和憲日本産業デザイン振興会理事長)が審査の対象となっている。その選定基準は、ただ一つ「優れたデザインを選ぶ」こと。
自動車関連分野からは、トヨタ自動車、本田技術研究所、デンソーなどが、独自の展示スペースを確保し、力を入れている。
例年並みの応募数だったことに、「不景気の波をかぶっても、これだけレベルの高いものが集まったのは我が国の底力だと思っている」と、内藤廣審査委員長。
応募作品の15%は海外からで国際化も進む。グッドデザイン賞と連携する「デザインエクセレンスアワード(DE賞)」がタイで創設され、今年はこのDE賞を受賞した60件の作品が「タイ王国エクセレンスデザインアワード」として展示され、グッドデザイン賞に挑む。
イベント展示と会場審査は30日まで続く。