BMWは9日、『M3GT4』を発表した。『M3クーペ』をベースに最低限の改造を施したレース専用車で、5月23 - 24日にドイツで開催される「ニュルブルクリンク24時間耐久」に投入される。
BMWはニュルブルクリンク24時間耐久で、多くの栄光を記録しているメーカーとして知られる。1970年の第1回から数えて、過去には114回のクラス優勝を達成。2008年だけでも全出走台数150台の3分の1に当たる約50台はBMW車が占めていた。最近では、2004年にJorg Muller選手、2005年にAndy Priaulx選手が、『M3GTR』で総合優勝を成し遂げている。
2009年のニュル24時間でベールを脱ぐM3GT4は、入門クラスともいえるGT4カテゴリーに投入されるマシン。4.0リットルV8(420ps、40.8kgm)を積むM3クーペをベースに、タイヤ&ホイールの変更、内装材の省略による軽量化、ロールケージの組み込みなど、最低限の改造を受けている。市販車とほぼ同じ状態でレースに参戦できるのは、それだけM3のポテンシャルが高い証でもある。
今年のBMWはワークス体制ではなく、Schubert Motorsportチームからニュル24時間に参加するが、M3GT4は、Augusto Farfus 、Jorg Muller、Andy Priaulxの3名のBMWワークスドライバーをはじめ、レーシングジャーナリストのMarcus Schurig 氏と Jochen Ubler氏の合計5名が、交代でステアリングを握ることになっている。
BMWモータースポーツの統括責任者、Mario Theissen氏は、「M3GT4はカスタマーレーシングプログラムの一環として開発。今年のニュル24時間耐久は、エキサイティングな週末になる」と自信を見せている。