ヤマハ発動機は12日、2008年12月期連結決算と今期の業績予想を発表した。欧米を中心に主力の2輪車やマリーン部門の需要が大幅に落ち込んでおり、営業利益は300億円の赤字に転落する。
09年12月期は2輪車の世界販売を前期比1.8%減の575万7000台と見込んでいる。販売数量の多いアジアでは1%の小幅減にとどまるものの、収益性の高い欧州は16%、北米は6%のマイナスを見込んでいる。
船外機などマリーンも振るわず、売上高は22.1%減の1兆2500億円に落ち込む。
円高による為替の影響も営業利益段階で1087億円の減益要因となる。純利益は420億円の赤字を予想。配当は現時点では未定とした。為替レートは1ドル=90円、1ユーロ=120円を前提としている。
梶川隆社長は「2輪車の世界需要は2割程度の減少を想定している。欧米では上期中に徹底的に在庫調整を進めたい」と述べ、まず先進国市場での需要減に迅速に対処する方針を示した。