豊田合成は25日「コンパクトカー向け360度フルカバーエアバッグ」を開発したと発表した。後席乗員の頭部を保護する世界初の「後突エアバッグ」、前面衝突時に乗員の腰を拘束する「シートクッションエアバッグ」を新たに開発、トヨタ自動車の新型車『iQ』に採用された。
iQには運転席・助手席エアバッグ、ニーエアバッグ(運転席)、左右カーテンシールドエアバッグ、左右サイドエアバッグに2つの新開発エアバッグを加えた9つのエアバッグを搭載した。これにより全ての乗員に対し全方位での衝突に対する保護性能を向上させた。
コンパクトカーの場合、後ろからの衝突の際、後席乗員が天井などに頭部をぶつけて頭蓋骨骨折などの重傷を負うことが多い。後突エアバッグを装備することで被害を軽減する。助手席に装備したシートクッションエアバッグは座面の内部に装備されており、衝突時の衝撃で膨らむとシートの座面を持ち上げ、シートベルトの働きと合わせて乗員の腰部が前方に移動するのを抑制する。