英国の高級車メーカー、アストンマーチンが、トヨタ『iQ』をベースに開発し、2011年に発売した『シグネット』。わずか3年で生産を終了した同車に関して、その理由が明らかになった。
これは10月8日、『ロイター』が報じたもの。同メディアがアストンマーチン関係者から得た話として、「シグネットは販売不振で生産が打ち切られた」と伝えている。
アストンマーチンは当初、年間4000台のシグネットを販売する構想を掲げていた。しかし、同メディアによると、この3年間のシグネットの累計販売台数は、150台に届かなかったという。この数字が正しければ、販売目標に対して、およそ1.3%の極めて低い達成率となる。
シグネットは2011年に発売。トヨタiQをベースに、専用の内外装を採用。とくにインテリアには、アストンマーチンらしいプレミアム感が演出されたのが特徴だった。日本市場にも導入されており、価格は490万円。なお、ベース車両のトヨタiQは、129-178万円と、およそ3倍の価格差がある。
もともと、アストンマーチンの顧客のセカンド/サードカー需要を満たす目的で誕生したのがシグネット。ところが、シグネットに対するニーズは、アストンマーチンの想定を大きく下回ったことになる。