日立、高速ハイブリッド鉄道車両向けリチウムイオンバッテリーを開発

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日立製作所は、日立ビークルエナジーと共同で、高速ディーゼルハイブリッド鉄道車両向けのリチウムイオンバッテリーシステムを世界で初めて開発したと発表した。

このシステムでは、これまでのディーゼルハイブリッド鉄道車両向けのシステムに比べて、最大4倍の大容量バッテリーを監視制御するコントローラと、約2倍の冷却性能を実現する構造で、高速鉄道車両に要求される大容量、高出力のバッテリーシステムを実現することが可能になった。

この開発により、リチウムイオンバッテリーシステムを200km/h以上の高速鉄道車両へ用いることが可能となる。

日立は、ディーゼル鉄道車両への環境対策として、減速時に発生するブレーキの回生エネルギーをバッテリーに充電し、走行時の動力源として充電したエネルギーを再利用するディーゼルハイブリッド鉄道システムの実用化に取り組んできた。これまで開発したシステムは、化石燃料の使用量を削減するとともに、有害物質である窒素酸化物などの排出量を大幅に低減したが、今後のさらなる普及のためには、高速化と大量輸送に対応するバッテリーシステムの開発が課題だった。

高密度リチウムイオンバッテリーは、自動車、鉄道をはじめとする交通分野において、環境負荷の少ない動力源として実用化が進められている。日立グループは、今後も安全・快適・環境負荷の少ない交通社会の実現をめざし、高性能バッテリーシステムの開発を進めるとしている。

今回開発した技術は、9月23日から26日にドイツのベルリンメッセで開催されるInnoTrans2008に出展する。

《レスポンス編集部》

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