【神尾寿のアンプラグド特別編】iPhone 3Gが扉を開けた!? 国内携帯市場のボーダレス化(前編)

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世界規模で“Appleのビジネス”を行うiPhone 3G

7月11日、世界中の目が1台のケータイに釘付けになった。AppleのiPhone 3Gである。日本でもソフトバンクモバイルが販売権を取得し、世界同時発売の先行グループ22か国(実際は21か国になった)の仲間入り。発売日の7月11日にはソフトバンクショップ表参道に1500人以上の行列ができるなど、全国でお祭り騒ぎになった。発売から1か月が経過した今も、人気グレードである16GB版の品薄状況は続けている。

このiPhone 3Gは、タッチパネルを使った先進的なUI(ユーザーインターフェイス)が特徴的であり、ここがよく注目されているが、その真の「すごさ」は設計思想とビジネスモデルの新しさにある。UIやデザインの洗練は、いわば氷山の一角にすぎない。

まず、設計思想の部分を見てみよう。

iPhone 3Gは徹底したソフトウェア指向の設計になっており、「iPhone 2.0」と呼ばれるMacOSベースのOSから、追加ソフトウェアまですべてがアップデート可能になっている。昨年発売された先代iPhoneは1年で7回のメジャーアップデートを行ったが、iPhone 3Gも同様に、ソフトウェアを進化させることでハードウェアを買い換えることなく、性能が向上し、魅力が増していくという仕組みになっている。

さらにiPhone 3G用のソフトウェア開発キット(SDK)や、Webアプリ開発の仕様は広く公開されているため、プロからアマチュアまで世界中の多くの開発者が「iPhone 3Gを使いやすくする追加ソフト」を作ることができる。

さらに、この“ソフトウェア指向”のモノ作りは、国や地域の壁を超えるのに有利に働いている。iPhone 3GのOSは当初から多言語対応しており、出荷する国ごとに端末を作り分ける必要はない。また操作性や言語の細かな違いについても、すべてソフトウェアとタッチパネルUIで対応するため、ハードウェアの仕様を変えずに世界中の国で売れるのだ。

このようにiPhone 3Gは、グローバルで売ることを前提にし、ソフトウェアの柔軟性・発展性がハードウェアの魅力を底上げする仕組みになっている。これらは21世紀型の新しいモノ作りの手法と言えるだろう。

《神尾寿》

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