ニューヨークモーターショーで発表されたサイオン『ハコ・クーペ・コンセプト』のスタイリングは、クラシックなアメリカンクーペを念頭に置き、小型ミラーやオーバーフェンダーなど、レースカーにインスパイアされたパワフルな姿勢を、コンパクトで大胆なパッケージに詰め込んだ。
「こういう車には2ドアがかっこいいと思ったので、ストレートに2ドアを採用しました。たとえば『bB』と『セリカ』という、まったく違う2台を融合させたらこんな車になりました、というデザインです」と東京デザイン部の森忠雄主任。
「バーチカル(垂直)なウィンドウシールドを持ち、ボクシーだけど全高が低く、ホイール周りのフェンダーをふくよかにしたデザインで走りを予想させるフォルムに仕上げました。“280PSのシティカー”という感じで街中を気持ち良く走らせる為の車です。また、ルーフ全面をガラス張りとし、マスキング塗装のカスタマイジングでお客様の個性を出して貰うという新しい試みも取り入れました」とのこと。
プレスカンファレンスでは現在サイオンにラインナップされている3モデル以外に追加モデルを投入することは否定されなかったものの、積極的なリリースもなかった。そして残念ながら、このハコ・クーペ・コンセプトが第4のモデルとして市販される予定は今のところないとのことだ。