3月30日、茨城県筑波サーキットにおいてJAF筑波スーパーFJシリーズ開幕戦が行われた。「HP・Response. EMS KK-S」を駆る野間選手は参加10台中2位を獲得した。
筑波スーパーFJシリーズとは、長い歴史の筑波FJ1600シリーズに替わり、次世代のフォーミュラレースの登竜門となるレース。ホンダ製1500ccエンジンとドグミッションを搭載し、前後にウィングを備えた次世代入門フォーミュラカーである。開催初年度の今年はスーパーFJとFJ1600が別のレースとして併催されることとなった。
今シーズンTeam Response. With SPEC 7 野間選手はこの筑波スーパーFJ全6戦と12月に栃木県ツインリンクもてぎで行われるスーパーFJ日本一決定戦に参戦する。
3月30日、レース当日。サーキット内の三分咲きの桜が見守るなか予選は午前8時40分から行われた。前日までの苦しい流れを振り切りたい野間選手は他車のスリップストリームを使いアタックで59.738秒を記録。2回目はタイミングミスでアタック出来ず野間選手は予選6番手となった。
予選1番手は#38宮沢選手、2番手は#19中林選手、3番手はもてぎスーパーFJ開幕戦で優勝した#7中島選手というオーダーとなった。午後3時05分ごろ決勝に向けたコースイン開始。雨がいつ降り出してもおかしくないほどに雨雲は低く暗く立ち込めている。
そしてダミーグリッドから1周のフォーメーションラップがスタート。野間選手は冷え切った路面の感触を確かめるようにマシンを蛇行させてタイヤを暖める。ここでヘルメットのバイザーシールドに雨粒が落ちてくる。しかし路面はまだドライ。
スタート信号機の赤ランプが点灯、そして消灯でスタート。各車がタイヤを空転させる中、野間選手は絶妙のクラッチミートで1台を抜き去って1コーナーへ。第2ヘアピン進入でもう1台をオーバーテイク、4位に順位を上げる。2位の中林選手が3位の中島選手を牽制する間、トップの宮沢選手が逃げる展開。野間選手は2位争いに喰らいついていく。
5周目、中林選手と中島選手の2位争いがヒートアップ、第2ヘアピンのブレーキングで中島選手がオーバーテイクを仕掛ける。しかし中林選手は譲らず両者は接触し一瞬のタイムロス。この隙に野間選手が2台をぬき去り2位に浮上、後続の小山選手も3位に続く。
このあと野間選手はノーミスで走りきり2位でフィニッシュ。1位は宮沢選手、3位に中林選手、4位に小山選手が続いた。
野間選手のコメント:「開幕戦に向けた道のりはとてもタフなものでしたが、スポンサー、サポーター、チームの皆様に支えられて2位を獲得出来ました。シリーズを考えると、悪い流れのときに獲得したポイントが後で効いてくると思います。苦しくタフなレースだったからこそ得たものも大きい」
次戦は4月27日筑波サーキットで開催される。