説明書いらずの明快なインターフェイス
各部をチェックしながらさらに詳しく機能を紹介していこう。まず操作方法は一般的なカーナビとほとんど同じで、タッチパネルを採用することもあって、説明書を読まなくても一通りの操作は迷わずできる。
行き先検索は住所、電話番号、ジャンル別検索を搭載。住所は番地、号レベルまでのピンポイント検索が可能で、登録数は2000万件となっている。電話番号は800万件を収録。ただし個人宅の検索には対応しない。ジャンル別検索は設定によって現在地付近の検索、目的地付近の検索などができる。
地図表示は遠くまで見渡せる3D表示が基本で、切り替えによって2D表示にもできる。表示スケールは20mまで可能だ。至れり尽くせりの機能盛りだくさんというわけではないが、オートリルートやヘディングアップ、ノースアップの切り替えなど必要な機能は一通り搭載している。このあたりのスペックは車載用PNDのnuvi360/250と同等レベルだ。
◆音声案内はBluetoothで対応 携帯電話のハンズフリー通話も可能
本機は音声ガイド付きのナビでありながら、本体にスピーカーがない。バイクではスピーカーからの音声は聞こえないから、という何とも割り切った考えからだ。では音声案内をどうやって聞くかというと、Bluetooth(ブルートゥース)のヘッドセットを使うようになっている。
また、Bluetooth携帯電話を接続でき、ヘッドセットと組み合わせてハンズフリー通話が可能だ。ここで「Bluetooth携帯電話ならナビの力を借りなくてもハンズフリーできるのでは」と思った人は大切なことを忘れている。バイクで走行中はヘッドセットや携帯電話に触ることができないのだ。
本機に携帯電話とヘッドセットを接続すると、発信、着信ともにナビ画面のタッチパネルで操作ができる。これは非常に便利だ。ただし、機種によってBluetoothの機能が制限される場合もあるので、輸入元であるいいよねっとのウェブサイトで事前に確認した方がいいだろう。
◆SDカードスロットでデータ交換 MP3を再生してBluetoothで聞く
メモリは本体になんと2GBを搭載するほか、SDカードスロットも備える。本体メモリには地図データが保存されるが、それでも余るので音楽データや画像データを保存できる。一方、SDカードはMP3などのファイルのほかにルートを保存してほかのzumo550とのデータ共有ができるようになっている。これは複数台でのツーリングを想定した機能で、バイクのことをよく分かっていると思わせる。
本機はメディアプレーヤーとしての機能もあり、音楽をBluetoothを介してヘッドセットで聞くことができる。ナビゲーションしながらでも再生でき、音声案内や携帯電話の使用時にはミュートがかかる。意外だが、音楽再生機能付きのバイクナビでも、ナビゲーションしながら再生できる機種は本機以外にほとんど無い。
また、本機はカスタムPOIファイルにも対応している。POIファイルとはGPS機器で使われる地点情報で、GARMINからフリーソフトとして提供されているGarmin POI Loaderを使ってパソコンで作成できる。登録された地点に近づくと警告音が鳴るようにすることができるので、いろいろな用途に使えるだろう。