2 | 司会のお姉さんが脱ぎだして… |
番組開始後30分。依然次の正解者が出ず、ボクがテレビを切ろうとリモコンに手をかけようとしたそのときだ。
司会のお姉さんがTシャツを脱いでビキニ姿になるではないか。スタイル完璧とはいえないうえ、正確には「お姉さん」の定義を脱しつつあったが、とりあえずボクは視聴を続行することにした。やがて賞金1500ユーロにまで跳ね上がっていたが、まだ正解者が現れない。ふたたぴ、ボクはリモコンに手をかけた。
するとどうだ。司会者の女性は、今度はブラも取り払ってしまった。結末はというと、3000ユーロになっても、ついぞ正解者は現れなかった。最後に女性が上半身裸のまま、ホワイトボードの目張りを、みのもんたの朝番組の如く剥がして正解を見せる。
すでにボクは寝ぼけていたので、明確に正解を確認できなかった。それにホワイトボードを映すか映さないかのうちに番組はバチッと終わってしまった。えんえん1時間も放映していたのに、である。
しかし、子供の頃から自動車雑誌を読んで育ち、東京で自動車誌編集部に籍を置いていたボクでも聞いたことのないような名前が列挙されていたのは確かだ。
翌朝思い出したのだが、テロップには電話するだけでドイツ国内からは1回0.5ユーロ、オーストリアからは0.6ユーロ課金されると書いてあった。1時間も放映していれぱ、テレビ局にとってはそれなりの収入になるのでは?と想像してしまう。
クルマ名あてクイズは、帰路に寄ったオーストリアの温泉宿でも放映されていた。またまた最初の数分は「Alfa Romeo」「Renault」と次々と正解が出るものの、その後行き詰まった。そしてお姉さんはまたまた途中で脱ぎ始めて、またまた同じく呆気ない終わり方をした。