気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2008年1月24日付
●トヨタ、世界一に届かず、年間販売数GMと3500台差(読売・2面)
●ガソリン価格5週連続下落(読売・9面)
●世論争奪ガソリン国会、税率延長法案提出、自・民、非難ヒートアップ(朝日・1面)
●三菱自労組は賃上げ求めず、6年連続(朝日・12面)
●クリーンディーゼル車、メルセデス製10台、タクシー会社導入(朝日・13面)
●白バイ制服車ごと盗難、埼玉県警隊員の私有車(朝日・39面)
●トヨタ「世界一」速報NHKが訂正(毎日・9面)
●道路を問う:走り出した不採算路線、特定財源の現場(東京・1面)
●後方車接近を警告、高速走行時車線変更 マツダが実用化(東京・8面)
●順位こだわらず、渡辺捷昭・トヨタ社長(日経・11面)
ひとくちコメント
2007年の世界自動車販売台数で、トヨタ自動車が米ゼネラルモーターズ(GM)を抜くことができなかったという。GMが発表した07年の販売台数は、936万9524台。これに対し、トヨタは子会社のダイハツ工業、日野自動車を含めた世界販売台数(速報)が936万6000台だったそうだ。
NHKが誤って「世界一」の速報を流したほどで、その差、わずか3524台。まさか、GMが日本で流行している数字の“偽装”をしたわけでもないだろうが、昨年の早い時期から連載企画で「トヨタ世界一」の特集を掲載してきた報道機関はバツが悪い。
きょうの各紙の見出しをみると「トヨタ世界一に届かず」(読売)、「トヨタ世界一逃す」(毎日)、「トヨタ世界一及ばず」(産経)など、トヨタからの目線で報じているケースが圧倒的だ。
しかも、「実際はほぼ同数」(読売)、「実質的に肩を並べた」(日経)、「生産台数では世界一が確定」(東京など)と、“言い訳”の内容が目立つ。トヨタも「フロントランナーの責任」(渡辺捷昭社長)など、トップを意識した発言も多かった。
その渡辺社長は「順位でのこだわりはそうない。2位でもすごいこと」(日経)とコメントしている。負けず嫌いの渡辺社長らしくはないが……。