ホンダが10月18日に発表した新型『フィット』は、大枠のイメージを先代からキープしつつも、部分的に新しい試みが見られた。
具体的には、まず、根元の細いAピラー。これについて、デザイン開発室、エクステリアデザインプロジェクトリーダーの奥本敏之さんは「後ろから前へ突っ込んだような印象のものにしています」と言う。後ろからの流れを強調するために、「Cピラー付近は、意図的に折っています」とのこと。
先代よりもハッキリとワンモーションにした理由は、「開放感を追求した結果、それを体感しやすいダッシュボードの上面を広々とさせることにしました。頭上空間は先代から変えていません」と言う。Aピラーを前に出した分、細くしたというのは、説得力を感じる。
次にリアフェンダー付近のラインは、フェンダーを跨いで、リアのバンパーへまわり込んでいる。この部分の解釈として、「フェンダーは“盛り上がる”様に、独立して力強く見せる狙いがあります。フェンダーアーチとつなげるような、ラインの連続感は狙っていません」と、奥本さんは言う。