燃費基準を引き上げへ---米下院が承認

エコカー 燃費

米下院は自動車の燃費基準となるCAFE(Corporate Average Fuel Economy)レベルを20数年ぶりに引き上げる法案を賛成多数で承認した。

民主党はこの法案を「アメリカの新しい方向性を示す」ものと捉え、エネルギー政策の大きな転換点になる、と主張。一方共和党は「国産の石油、天然ガス、代替燃料などのメドが立っていない現在、結局は消費者に高いエネルギーコストを押し付けることになる」と反発している。

民主党がもっとも重視しているのはエタノールで、エタノール生産量は2022年には年間360億ガロンになると言われている。しかしトウモロコシを原料とするエタノール生産が増えると、食料コストに響くことも指摘されており、問題の解決にはほど遠い。

今回のエネルギー法案には国内のメジャー石油会社5社に合計135億ドルの特別課税が含まれるが、その資金はエタノール開発、バイオディーゼルなどの開発に使われる予定。

メインはもちろん、乗用車の平均燃費を2020年までに35マイル/ガロン(約14.9km/リットル)とすることで、CAFE基準の引き上げは1975年以来となる。

一方、ホワイトハウスは投票以前から「下院で可決されれば大統領が拒否権を発動する」と警告していた。理由は「法案は増税に結びつき、石油会社への特別課税は特定産業への差別である」という点。また、国の電力の15%を風力、水力などの発電でまかなうという点も「不可能」としている。

ペロシ下院議長はクリスマス休暇前にこの法案を上院に持ち込む予定だが、ブッシュ大統領は本当に拒否権を発動するのか、ドラマは来年早々にも起こりそうだ。
《Sachiko Hijikata, US editor》

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