日産新型『スカイラインクーペ』の専用エンジンは、333psを発揮する高回転型のスポーティなパワーユニットだが、日常域での扱いやすさも重視して設計されている。
スカイラインクーペの開発を担当した車両開発主管の田村正樹さんは「スカイラインクーぺのエンジンは7500rpmまで滑らかに吹け上がるスポーティなパワーユニットですが、VVELを採用することで2400〜7000rpmという幅広い領域で最大トルクの90%以上を発揮する扱いやすさも兼ね備えています」
「クーペは3.7リットルと排気量が大きいこともありますが、VVELによるレスポンスの向上により、非常に乗りやすく感じていただけると思います」という。
実際にスカイラインクーペのエンジンは、8000rpm付近まで伸びのある加速が楽しめる超高回転型のユニットでありながらも、低回転域でもじゅうぶんなトルクがあり、市街地でも非常に扱いやすい。
ATは5速なので各ギヤがカバーする範囲は広いのだが、多少回転が下がっていても高トルクと、VVELによる高レスポンスによって、素早く加速を引き出すことができるのだ。同様に6速MTでも、低回転域のトルクが太いので走らせやすい。
高出力や高レスポンスが売りのVQ37VHR型エンジンだが、日常域での扱いやすさ兼ね備えたパワーユニットなのだ。