新型日産『スカイラインクーペ』には新開発された3.7リットルのV6エンジンが搭載されている。このエンジンにはBMWのバルブトロニックやトヨタのバルブマチックに似たシステムといえる、バルブのリフト量をコントロールする「VVEL」(ブイベル)が初めて採用されている。
開発責任者を務めた商品企画本部 大澤辰夫さんによると「クーペに走行性能の進化を与えるべく、3.7リットルのVVELを設定しました。クーペ搭載の「VQ37VHR」エンジンは、VQ35HRに対して35%の部品を新規開発し、7500rpmまで滑らかに吹け上がる伸びのよさと、レスポンスの鋭いピックアップを実現しています」
「最高出力も『フーガ』のV8と同じ333psを得ていますが、10・15モード燃費に関してはセダンの3.5リットルを上回る数値を実現した実用性の高いパワーユニットです。トランスミッションは5速ATのほかに6速MTも設定しています」という。
セダンに搭載されたVQ35HRエンジンでもじゅうぶんなレスポンスと力強さが感じられたが、クーペにはその上を行く性能が与えられているという。さらに10・15モード燃費もこれだけのスペックを持ちながら、9.3km/リットルを実現している点は立派だ。
日産最先端のパワーユニットをいち早く搭載している点も、スカイラインクーペの大きな魅力だ。