「団塊ジュニアをターゲットにする(渡辺捷昭社長)」という新型トヨタ『イスト』。ターゲットにあわせて内外装デザインが個性的だが、新型イストではある意味“車両以上”に新しい感覚で作られているものがある。それは、カタログだ。
表紙も含めれば68ページで構成している新型イストのカタログの中で、装備内容や車両概要、バリエーションや装備表など車両の詳細に触れているのはごく一部だけで、わずか18ページのみ。そのほかは、まるでファッション誌のようなイストのイメージ写真、まったくイストのからまない空港やインテリア(イストではななく家)の風景、料理の写真、そしてクリエイターのメッセージで構成しているのである。
イメージ写真を集めた写真集に、イストのカタログが挟み込んである。まるでそんな印象だ。
クリエイターとしてメッセージを掲載しているのは、スタイリストの二村毅、ミュージシャンの大沢伸一、フードジャーナリストの大谷浩巳、デザイナー&クリエイティブディレクターの服部滋樹の4人。4人のうち4人ともクルマとはまったく関係ないところがまたおもしろい。そして、被写体になっている車両の仕様だけでなく、撮影ロケーションや料理まで明記しているのもおもしろい試みだ。
いずれにせよ、見ておく価値はある。