【日産 スカイラインクーペ プロト】高回転域まで精緻なエンジンフィーリング

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【日産 スカイラインクーペ プロト】高回転域まで精緻なエンジンフィーリング
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新型『スカイラインクーペ』のメカニズムの目玉が、VVEL(通称“ブイベル”)と呼ばれる吸気側バルブのリフト&タイミング連続可変機構だ。

BMWが「バルブトロニック」で先鞭をつけ、先頃トヨタが「バルブマチック」で追従したこの機構のメリットは、第一に吸気バルブのリフト量で吸入空気量を直接制御できるため、スロットルバルブを廃してポンピングロスを減らすことができるということ。また、バルブタイミング制御と組み合わせることで、排ガスのクリーン化にも貢献する。

VVELの特徴は、他のシステムのように吸気側の通常のカムシャフトを持たず、上下ふたつの偏芯カムと、その間に挟まれた揺動カムを組み合わせたリンク機構によってバルブを駆動する点にある。これらの角度をずらし、位相を変化させることによってバルブリフト量を可変させるのだ。

この機構のメリットは「制御の幅の広さと、高回転域での追従性のよさ」(木賀新一氏:パワートレイン技術開発部)だという。実際、バルブリフトの可変範囲はBMW、トヨタの方式を大きく凌ぐ。また「バルブを開くだけでなく閉じるところまでバルブスプリング任せではなく、カムで制御できるのです」(前出:木賀氏)と、つまりは高回転域でも正確なリフト量制御が可能になるおかげで、回転計のレッドゾーン表示は7500rpmから、そして実際にはそれを超えてもまだ回る爽快なフィーリングを実現しているのである。

さらに、このVVELの採用によって、燃費も「VQ35DE」型に対して約8%向上しているという。排気量を拡大していながら燃料消費は低減させる。これが可能になったのはVVELのおかげだ。ちなみに排出ガス低減レベルも4つ星のSU-LEVを達成。直噴を採用しなかったのは、インフィニティが展開している含有硫黄分の多いガソリンしか手に入らない地域にまで輸出するすることを考えてのことと思われるが、VVELは見事それに匹敵する効果を獲得しているのだ。

《島下泰久》

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