アウディ『R8』のサイドインテークには、他のMRスポーツには存在しない特殊なグラフィックが採用されている。
「サイドブレードは遠くから見ても一目でR8と認識させるためのサインなのです」と、アウディ エクステリアデザイナー フランク・ランバーティ。クルマのエクステリアで異なる材質を採用する場所といえば、バンパーなど傷がつきやすい場所だが、あえてクルマのキャラクターとして表現するところにアウディの遊び心が光る。
「また、マグマのように光るテールライトも、暗闇でR8の存在感をあらわすサインなのです」。3次元効果をもつLEDが採用されたR8のテールライトはとても明るく、暗闇で遠くからみても強烈な存在感がある。また近くで見ると確かにマグマがうごめいているように見えるのだ。
歴史的なバックボーンが存在する他社のモデルに対し、このカテゴリーに初挑戦するアウディにとって、他のクルマにはない強烈な個性や価値観を持つことは重要だ。今回紹介したR8のサインは、このカテゴリーで絶対的価値がある“数値”的な主張にはならないものの、人々の感性に訴えかける主張であることは間違いない。