日本精工は、自動車の燃費1%改善を目標に、自動車用エアコン・コンプレッサ向けスラストニードル軸受で、回転時のトルクを大幅に低減させた軸受の開発に成功した。
従来のスラストニードル軸受に比べ回転時のトルクを約40%低減し、自動車用エアコン・コンプレッサの効率改善に貢献するとしている。
自動車用エアコンは、エンジンの回転力をベルトを介してコンプレッサに伝達して冷媒ガスを圧縮している。地球環境保護やCO2削減の観点から、自動車用エアコン・コンプレッサは重量の軽減、冷却効率の向上、環境対応型冷媒などが進んでいる。
これに伴って軸受の回転時のトルク低減に対するニーズも高まっている。
新製品は、軸受の回転時のトルクを従来品比40%低減に成功した。軸受のころの形状とあわせて保持器ポケット形状を見直し、ころ端面が保持器外径フランジと接触する構造となっている。
この結果、エアコン使用時の自動車の燃費を約1%改善させることが可能となった。今後、新製品で2012年に20億円の売上げを目指す。